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死球に注意、キューバのえげつないお家芸対策カギ
【アテネ12日=佐竹修仁】予選のキューバに気を付けろ! 至上命令の金メダルへ最大のライバルとなるキューバ
のお家芸は、死球合戦で優位に持ち込むことだ。当然、アテネでの標的は日本戦となる。これを未然に防ぐことができるかどうかが、悲願達成へのカギを握る。
13日の公式練習2日目を急遽(きゅうきょ)、非公開に変更した中畑ジャパンは、本番へ向け、最後の対策を練っている。
日本代表が一番
恐れていること。高木コーチは「ケガ人が出ないことを祈るのみ」と本気で話している。13人しか登録していない野手のなかでも、木村拓(広島)が古傷を再
発させたため特に内野陣は手薄で、これ以上1人でも欠けたら、金メダルは遠のいてしまう。ここで心配されるのが、キューバのえげつない作戦なのだ。
アテネの日本代表にも、キューバの死球の被害を受けた経験を持つ選手がいる。五輪では1番を打つ福留だ。
福留は95年のドラフトで近鉄に1位指名されたが、入団を拒否して社会人の日本生命入り。19歳で96年のアトランタ五輪に出場し、キューバと金メダルを争った決勝で、右ヒジに死球を受けた。
「いろいろな死球を受けてきたけど、これまで野球をしてきた中で、一番痛いデッドボールでしたよ。今でもあの痛さは右ヒジに残っている。ものの見事に狙われましたからね」
福留の右ヒジに当てたのは、今やキューバの守護神といわれるペドロ・ラソ。7月の壮行試合でも、日本代表相手に完璧(かんぺき)なリリーフを演じた。日本がキューバに勝つためには、ラソを打ち砕かなくてはならない。
「ラソだけではないだろうけど、アテネでもキューバはぶつけてくるでしょうね。そういうチームなんですから。下手に死球を受けて、大ケガしないように、キューバ戦(17日)までに対策を考えます。もうあの痛さは二度と経験したくないから」と福留は話した。
短期決戦でのケガは命取りになりかねない。予選でぶつけられて出場不能となれば、決勝トーナメントでの戦力は著しく低下することになる。
ラソは、中日に在籍するキューバからの助っ人、リナレスの後輩にあたる。リナレスは、中日の練習の合間を縫って名古屋から壮行試合の行われた東京ドームに駆けつけ、旧交を温めたという。もちろん、日本の生の情報を持ってだ。
一方、福留はリナレスの情報は「全く参考にならない」という。「リナレスの持っているデータは古いものでアテネのキューバ代表には関係ないらしい。そんな情報ならいらない。壮行試合である程度わかっているし、予選を1回戦えば、決勝での戦術はおのずとわかってくる」。
一方的にキューバから死球を受けるばかりでは、生情報も一方的にキューバに渡っているらしい。「えげつない野球には、こっちもえげつなくやらないと。それだけ、オリンピックは特別なんです」と福留は話す。
この日、アテネで初めての公式練習を行った。キューバ戦の舞台、メーンスタジアムでの練習ができない非常事態はぎりぎりで避けられたが、初日の練習は、風や太陽などの気候条件、芝や土の固さ、マウンドの傾斜などの確認が最優先となり、キューバ対策は先送りにされた。
そこで、13日の練習が非公開にされた。日本のライバル、たとえば台湾はいきなり初日から練習公開をシャットアウトし、日本の偵察部隊をガッカリさせた。
開幕まで2日となり、情報戦は激しくなる一方なのだ。サッカーの男子代表はパラグアイとの初戦に情報戦で敗れた。野球の中畑ジャパンが同じ轍を踏むわけに
はいかない。
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